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    明星山・P6南壁左岩稜ルート・クライミング

    2015-06-27

    所属山岳会アスターク同人でクライマー養成教室を行っており、私は養成対象の一人だが、今日は一連の練習の中で最も厳しそうなホンチャンでのクライミングだ。アブミの使用が予想されたので、ほぼ毎日帰宅後ロフトのハシゴを利用し、不慣れなアブミの練習を行い、この日に備えてきた。

    朝6:00に集合場所である糸魚川のヒスイ峡の展望台に到着すると、小滝川をはさみ、明星山の岩壁が目の前に広がる。20年くらい前に観光で行ったヨセミテのような光景だ。

    DSCF0019_800

    今日登るルートのトポ図を渡され、これから登る高さ300mの切り立った岩壁を見ていると、『こんなところ登れるのかー?』と弱気になり、緊張のあまり口数が少なくなってしまう。

    今日登るのは2パーティであり、1パーティ3人、それぞれ養成対象者1人とリーダー2人という贅沢な構成だ。私のパーティは左岩稜、もうひとつのパーティは左フェースを登る。今回の養成教室をとりまとめるM山さんは、対岸から無線で指導し、養成対象でまだホンチャンデビュー前の仲間3人は見学と応援である。

    岩壁にとりつくには下を流れる小滝川を渡渉しなければならない。準備を整えヤブを漕いで川原に下るが、適当な浅瀬が無い。濡れて滑りやすい石灰岩の岩とヤブを上流に進みながら、浅瀬を探す。ひざ下程度の浅瀬が見つかりそこで渡るものの、取り付き点へ行くには、大岩をいくつか越えていかねばならない。足を滑らせ落ちたら急流に流されてしまうため慎重に進む。

    0008456

    渡渉に1時間あまりかかったが、取り付き点に到着した。私が参加する左岩稜パーティはY越さんがリードでセカンドはM木代表と私とで出発である。2P目までは左フェースパーティと同じルートであり、左岩稜パーティが先行する。

    最初の1P目はヤブっぽく、沢の高巻きに近い。2P目は凹角を右上に抜けていく。ところどころ生えているツゲがいい掴みどころとなり、それほど苦労なく登っていく。私たち左岩稜パーティは左へ、左フェースパーティは右へ進むため、ここから左フェースパーティとはお別れである。

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    3P目はいよいよ課題のアブミである。岩壁は6~10度ほどオーバーハングしている。毎日のように帰宅後、25度ほどにかぶったロフトのハシゴの裏側を利用して練習してきた成果が試されるときだ。

    まず、Y越さんがリードでスムーズに登っていく。

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    次にM木代表。写真はM山さんが対岸から撮ってくれたもので、ちょうどM木代表が登っている。

    0008457_2

    次に私が登り始める。恐怖感もほとんど無く、体もスムーズに動くが、まだまだ腕力に頼っていることが多く、後半は休み休みながらのアブミの登りとなってしまう。しかし、何とか本日の核心部分を越えることができた。

    4P目は、ねている斜面をアブミで登る。5P目は、アブミをザックしまい、ところどころ手がかりが少ないスラブをA0で登りテラスに到着する。ここが松の木テラスと思い、Y越さんが左岩稜に乗り移ろうとトラバースしようとしたところ、対岸のM山さんから、「もう1Pある」と連絡が入る。

    もう1P登ると、松の木が生えたテラスに到着する。ここでアクシデント。リードのY越さんがお腹の具合が悪くなり、壁のど真ん中でお尻を出して用を足すことになってしまった。対岸より「お尻見えてるぞ」と無線が入る。

    今までほとんど垂直に近い壁を緊張しながら、左岩稜にでると70度程度に斜度が落ち少し安堵する。しかし、浮石が多く、下にパーティはいないものの、石を落とさないように慎重に登っていく。左岩稜を3Pほど登ると、「大岩」に到着する。ここで「大岩」で合流予定の左フェース・パーティを待つためにやっと休憩だ。今日は、ほとんど曇りで、ときおり日差しがさしたり小雨が降ったりしたが、暑くも寒くもなくちょうどいい天気となった。少し食事をすると、朝が3時おきだったし、安堵感もあり、ウトウトしてしまう。30分ほど待っていると、左フェースパーティが到着する。

    もう1P登ったところで、西面から下山開始だ。ヤブの中に薄い踏み跡があるものの、潅木を絶えず掴まらざるを得ない急斜面が続き、登り以上に緊張を強いられる。1時間ほど下ると、送水管施設の作業道に合流し、橋から対岸に渡り、出発点の展望台に到着する。見学と応援の3名が拍手で出迎えてくれて、登れたこと以上に嬉しくなってしまう。

    無事に登れたのは、日ごろから時間を割いてくれたリーダーの方たちの指導と、一緒に練習している仲間たちの応援があり、何としてでも登らなければという気持ちにさせてくれたおかげだ。まだ、このルートをリードするだけの自信はないが、次につながる一歩になったことは大きな喜びだ。

    何でこんなきつくて危険な「アルパイン・クライミング」という行為をしているのか、時々自分でも不思議な気持ちになる。クライミングをやらなくても、生活していく上では全く困らない。しかし、そこには野球やゴルフに似た「文化としてのスポーツ」という面がある。大の大人が棒切れ振り回して小さなボールを打つこと自体に生活上の必然性はない。しかし、「スポーツ」には、それに価値観を見出した人たちの間で、一種の「文化」が形成されている。そのスポーツを楽しむ人、そのスポーツの道具を考える人、そのスポーツの技術を極める人、そのスポーツの精神論や歴史をまとめる人。そんな人たちの間での「文化」なのだ。「アルパインクライミング」も先人たちが、安全に登るための道具や手順を試行錯誤で考え、執念でルート開拓をしてきた。私自身はもういい年なので、アルパインクライミングを極めるなんて無理だが、先人たちが考えだした「文化」を楽しみ、それを他の人たちに伝えるくらいにはなりたいものだ。

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