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    八ヶ岳阿弥陀岳中央稜ー転じてボッカ訓練

    2015-12-26

    所属山岳会のYさんとFさんと、冬山バリエーション登山とテント泊いうことで、12月26日に八ヶ岳の阿弥陀岳中央稜を登り阿弥陀岳から赤岳鉱泉に下りテント泊し、翌27日に横岳大同心稜を登る計画だ。

    朝5:00に長野IC近くで3人が集まり、私の車1台で八ヶ岳に行くため、荷物を入れ替える。Fさんが冬靴を車に積み込む様子を見ていたYさんが「あ!冬靴忘れた!」と一言。それを聞いた私も「あ!俺も!」。二人で何をやっているのやら。Fさんは上越市だが、幸いYさんと私は長野市内なので、靴をとりに2軒を回り、1時間のロスとなってしまった。

    高速を走り諏訪ICで降り、登山口である舟山十字路に8:00に到着。

    DSCF0557_800

    しかし、雪が全く無い!食料とテント装備を分担し、ここから林道を歩いていく。ところどころ雪が1cm程度積もっているだけで、カラマツの落ち葉が広がり、晩秋のハイキングという気分だ。

    DSCF0561_800

    標高が上がるにつれて雪も少し多くなるが10cmも積もっていない。1時間ほど林道を歩くと登山道に入る。

    DSCF0565_800

    水の流れがない広河原沢沿いに踏み跡を進んでいくと、沢に水の流れが出てきた。さらに進むと表面は凍っているのだが、その下では水が流れている状態だ。

    どこかで左の尾根に上がらなければいけないのだが、尾根のとりつきを過ぎてしまったらしい。現在地と地形を確認し、枝沢の急な壁を藪伝いに尾根に乗りあがることにする。夏であれば崩れやすい土とガレ石の壁なのだろうが、カチカチに凍っているので、安定して登ることができる。とはいえ、滑ったら20m以上の滑落になるので、用心して登る。

    尾根に乗り上げると登山道なみのしっかりとした踏み跡にでた。あと1時間ほどで岩稜帯にでるはずなので、この尾根でアイゼンとハーネスをつける。

    0009109_2M

    急な尾根を登っていくが、Fさんのペースが徐々に遅くなりはじめ、5分登っては休むという状態になってきた。12時になり標高2450mあたりで「気持ち悪い」と訴えてきた。あと350mほど登れば阿弥陀岳頂上に達するが、顔色が悪いようだし、赤岳鉱泉まで行ってしまうと、体調急変した場合に下山が夜になってしまうので、今の時点で下山することに決めた。

    標高が下がるにつれ、Fさんの体調も回復してきたので、どうやら高山病だったのかもしれない。

    DSCF0572_800

    尾根沿いにずっと登山道と言っていいほどの踏み跡やテープがあり、難なく広河原沢に到着する。本来の取りつき地点からであれば、『少し急な登山道』程度のルートである。

    14時に舟山十字路に戻り、近くの「モミの湯」で汗を流し、帰途についた。

    今回は途中敗退となってしまったが、アイゼンを履き20kgほどの冬1泊の荷物を担いだボッカ訓練だと割り切ることにしよう。

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    クライマーズハイ

    2015-12-11

    ...(あー、来てしまった)...
    取り付きの河原から、高さ200mの岩壁を目の前にして、恐怖と不安からくる思い。
    家を出るときに、『今日はやっぱり具合が悪いから登るのはやめにしたいんだけど』と、中止する理由を無理やり作ろうかと考えていたが、グッとこらえてやってきた。
    初心者のパートナーも同じ思いかもしれない。

    二人でトポ図と岩壁を見比べながら、どう攀じ登るかの算段。
    怖がっていると思われたくないので、不安な思いは少しも見せず、何とか余裕の言葉を押出す。
    「この緩いスラブを登って、あのブッシュ帯で右に行けばカンテだな。」
    「核心はⅣ+か。たいしたことなさそうだね」

    ...(もう引き返せないよな)...
    無理にでも前向きになるしかない。
    「じゃあ、俺がまずリード行くよ!」
    本当は、セカンドで行きたかったけど、ついつい強気の言葉を押し出す。

    祭りの始まりの儀式のように、ハーネスをつけ、ザイルをほぐし、エイトノットでハーネスに結び、ギアラックを肩にかける。
    自分に呪文をかけるように気合を入れる。
    「それじゃオレ行くよ!」

    岩に手をかける。...(あー、冷たい。手になじまない。)...
    次に足を岩に乗せる。...(ソールが異常に厚く感じる。足裏が浮いているような感じだ)...
    体を持ち上げる。...(体が固い。カチカチだ。それに重い)...
    手も足も体も岩に対して違和感だらけだ。

    緩いスラブだが、支点がなく、いつのまにか20m以上ランアウト。
    ...(ああ、こんなところで落ちたら大根おろし状態だ。)...
    そんなことを考えると、足が震えてくる。
    ...(いかん、いかん。失敗することなんて考えない、考えない。登れ、登れ。)...

    何とか支点になりそうなツゲの木を見つけホッと一息。
    スリングを絡ませカラビナをつけロープを通す。

    ふと下を見ると、35mほど登っており、パートナーは張り出した岩の影に隠れて見えなくなっている。

    なぜか、もう怖くない。
    周囲を見渡すと、抜けるような青空、すっかり赤と黄色に紅葉した木々、ところどころ白くしぶきを上げる川。
    そんな景色に囲まれていると、クライミングしている自分自身が、一人の意思を持った人間ではなく、岩に沿った上昇気流に乗って上に逆流している木の葉のような感覚になってくる。

    気分は高揚したまま、スラブをパートナーとリードを交代しながら数ピッチ登っていく。


    登るうちに、いよいよ核心部の垂直の壁に到着する。
    上に行くほど傾斜が強まり、登れないことはないが、支点がとれそうなところが少なく、今までの高揚した気持ちを不安が打ち負かす。

    このピッチは順番としてはパートナーがリードだ。
    ...(ふー、おれがリードでなくてよかった)...
    私はセカンドで引っ張り上げられればよさそうだ。

    でも、パートナーが一言。
    「私にはリード無理そう。リードやってくれない」
    ...(ええー、言われちゃったよ)...
    じゃんけんで決めよう、なんて言ったところでどうにもならない。
    エベレスト初登頂したヒラリーの言葉「征服すべきは山ではない。自分自身だ」を思い出して、自分を奮いたたせる。

    「ああ、いいよ」
    事も無げに強気で言ってみせる。

    次の支点になりそうな潅木まで10m。
    ...(落ちたら、10m+10mで20m落下か)...
    考えてはいけないことをまた考えてしまう。
    『頭を真っ白にして、登る機械になってしまえ』と自分に言い聞かせる。
    足をあげ大きめの安定したスタンスに足を置く。体をゆっくり上げる。斜めのホールドを掴み、体をよじる。
    これをひたすら繰り返す。

    潅木の安定した幹を掴んだ瞬間、安心するとともに、脳内にとてつもない高揚感が満たされる。
    ...(いける。いける。このピッチ残り30mあるけど、いけるぞ)...

    潅木に支点をつくり、次の支点となる15m先のハンガーボルトに向かう。
    『怖くない』と言うと嘘になるが、恐怖が今は登る推進力のひとつになりながら、上に進む。

    あと1mでハンガーボルトだ。『あせるな。慌てると、ろくなことがない。』
    慎重にハンガーボルトに手が届くところまで体を上げ、ゆっくりとカラビナをかけ、ロープを通す。

    あと15mでビレイ点のあるカンテだ。そこまでは、徐々に傾斜は強まり、ほとんど垂直だ。
    『早くあのカンテにでて安心したい』
    しかし、意外と冷静になり『そんなにあせるな。慎重にゆっくり行け』
    自分自身を客観的に見ている自分がいる。
    慌てるな、慌てるな、ゆっくり、慎重に。。。

    カンテのハンガーボルトに手が届き、カラビナをかけ、メインロープでセルフビレイをとる。
    『慎重になれ、冷静になれ』と戒めていた自分から一瞬にして解放された瞬間、体から頭の先に戦慄にも似た高揚感が沸いてくる。
    核心を登り切ったという自信で不安は打ち消され、カンテから空へと体を大きく突き出している今の自分の姿を客観的に思い描くと、爽快感でこの上なく気分がよく、いつまでも登り続けることができる感覚になってくる。これがクライマーズハイというものだろうか。

    その後は、パートナーとつるべでⅢ級の壁を数ピッチ登り、終了点に到着する。

    いつも登りだすまでは恐怖と不安でいっぱいだが、登りだして核心を越えると、恐怖と不安を完全に打ち消してしまうクライマーズハイとなる。ランナーにも同様にランナーズハイがあり、スイマーにもスイマーズハイがあり、その際にはエンドルフィンが分泌され脳内麻薬として多幸感がもたられるという説がある。皮肉っぽい言い方かもしれないが、クライマーは恐怖と不安があっても、その脳内麻薬欲しさに厳しい壁を登ってしまう中毒者なのかもしれない。

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